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産地とブランド

 さて、『日本茶』というとすぐに思い浮かべる産地ブランドがあります。主なものを挙げてみます。
 村上茶(新潟県)、狭山茶(埼玉県)、静岡茶(静岡県)、川根茶(静岡県)、本山茶(静岡県)、伊久美茶(静岡県)、天龍茶(静岡県)、白川茶(岐阜県)、西尾茶(愛知県)、伊勢茶(三重県)、朝宮茶(滋賀県)、宇治茶(京都府)、大和茶(奈良県)、美作番茶(岡山県)、阿波番茶(徳島県)、八女茶(福岡県)、嬉野茶(佐賀県)、知覧茶(鹿児島県)、種子島茶(鹿児島県)
 もちろんこの他にもブランドとなっている地名はあるのですが、先の産地別生産量のランキングと比べると有名ブランドのところが必ずしも生産量が多いとは限らないことがわかります。
 たとえば宇治茶は、宇治地域で作られているお茶の何倍もの宇治茶が売られていると言われていますし、生産量日本一の静岡でも、静岡茶として売られているお茶の量の方が生産量を上回っています。そりゃおかしいじゃないか、不当表示だと思う人もいらっしゃるかもしれません。でも、そうとも言えないのです。お茶は、仕上げの技術で味が決まります。つまり、宇治茶は宇治で宇治茶の味に仕上げたお茶、静岡茶は静岡で静岡茶の味に仕上げたお茶、というわけです。宇治茶や静岡茶を仕上げている茶商は、その味にブランドの命を賭けているわけです。
 まあ、産地とブランドの関係は、少しややこしいところがあるともいえますね。
做茶
茶『日本茶』の基本は手揉み製法
 現在、ほとんどの『日本茶』は機械でつくられています。
 手揉み製法は、品評会に出品するときなど、ごくまれにしか行われていません。とはいえ機械製法は、手揉み操作をいかに機械で行うか、という考え方で開発されてきました。つまりは、手揉み製法こそが『日本茶』製法の基本というわけです。そこで、まず手揉み製茶の工程をご紹介いたします。
1. 蒸し
お茶の生葉を蒸します。蒸すことで酸化発酵を止めるのです。
2. 茶切り(露切り)<20~30分>
焙炉(ほいろ)と呼ばれる大きな台(下から熱を加える仕掛けになっています)の上の助炭(焙炉にかけて茶を揉む厚手の板。木枠に厚紙貼り。)に蒸した生葉を拡げ、軽く指先を動かし茶葉をかき上げるようにして、30~40センチの高さから一面に振り落とします。
3. 横まくり(回転揉み)<1時間30分~2時間30分>
最初は軽く転がし、乾燥に応じて随時力を加えます。最後の20分くらいは充分に力をいれます。
最初から強く転がすのではなく、また表面だけ乾いてしまわないように、いつもしっとりした感じを残すように揉むのがコツだそうです。
4. 玉とき<約5分>
横まくりの際できた塊を解くもので、最後の横まくりが終われば次第に力を弱め、手早く回転して大塊を解きほぐします。
5. 中上げ<約10分>
玉とき後、助炭から取り出した揉茶の水分を均一にし、かつ冷却します。揉茶の小塊も充分に解きほぐします。また、この間に焙炉の掃除を行います。
6. 茶揃え(中揉み?揉みきり)<15~30分>
片手まくりと揉みきりを交互に行います。揉みきりは、両手で茶葉を挟んで細く丸めるように揉みます。中指に力をこめるのがポイントです。
7. でんぐり<20~30分>
葉のむれや上乾きを防ぎながら、形を整えつつ茶の香味をよくするために行います。茶を軽く持ち上げるような感じで手を交互に返しながら揉みます。最初は軽く、乾燥するに応じて力を加えます。
8. 仕上げ揉み<40分~60分>
茶の形を整え、香味をよくする作業です。「揉みきり仕上げ」「こくり揉み仕上げ」「板ずり仕上げ」などの方法があります。「こくり揉み仕上げ」は、茶を両手で強く押さえ、指先を合わせて右の指先を助炭につけ、茶を握る気持ちで受け手の指を曲げたり伸ばしたりし、茶に回転を与えます。茶が手から滑りでるようになれば適度です。
また「板ずり仕上げ」は、一旦、茶を隅に寄せ、残った粉を焙炉の台に糊付けします。そして、板ずり用の板をはめ、茶を板につけて揉みます。茶揃えをしながら、上下に旋転摩擦する方法で、最初は丸みをもたす感じで茶全体を返すように、握った茶を逃がさないように揉みます。
9. 乾燥<約40分>
仕上げ終了後、焙炉の上に薄く拡散し、ときどき反転し乾燥を行います。乾燥機に入れて乾燥させることもあります。


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