シルクロ-ド
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盛唐の文化と西域


盛唐の文化と西域

盛唐の文物の西域への伝播については、逆の場合ほどの資料がない。東トルキスタン、とくに高昌(カラホ-ジャ)のように中国に近い地方は、強く盛唐の文化の影響下におかれた。隋から盛唐の半ばごろまで百六、七十年のあいだ、この地方は中国人に支配され、漢人の移住者も多かった。そこで中国流の制度が施かれ、中国語も第一外国語としてかなり普及していたにちがいない。出土品のうちにもいろいろな漢籍が発見されている。おもしろいことは、西域の文物、たとえば経典、絵画その他で一度盛唐に伝来し、それが中国化したものが、さらに高昌に逆輸出されている事実である。これがもっと西の亀茲(クチャ)、于てん(ホ-タン)、になると、中国色ははるかに濃厚になる。

西トルキスタン以西になると、中国文化流伝の痕跡はまだまだ強くなっている。製紙法についてはままえに述べた。つぎに陶器がある。盛唐にはまだ磁器はなかったが、三彩のような美しい着色法が発達し、西域にも輸出された。しかし重くてこわれやすい陶器は、そう多くの数量が輸出されたわけではない。イランやメンボタミアの遺跡から唐代の陶器が出土している。そのほかに青銅製品も相当に多かった。

しかしこれはおそらく絹の道によるものではなく、インド洋経由のものであろう。盛唐の対西域輸出品の大宗はもちろん絹糸と絹織物ではないが、シルクロ-ドに沿って、西域を通り抜けて、周辺の国々や地方に、更に全世界に盛唐の思想や文化などの分野上の先進理念を伝授したのは西域地方からの発掘や研究された文物で証明できるようになった。これは世界で公認の事実である。

西域を延々と通り越えているシルクロ-ドは西方や世界に盛唐の文明を伝播する道だといってもいいである。

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2001年10月


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